津波で楽器を流された高校吹奏楽部へのクラリネット寄贈

～2013年4月9日、宮城県石巻好文館高等学校～

さぽうと21より被災地支援活動報告がございましたので転記致します。

 

本年３月、東日本大震災で津波被害に遭った宮城県石巻好文館高等学校からご相談を受け、サンキョー株式会社様のご寄付により、 新年度が始まった４月に吹奏楽部用のクラリネット３台を寄贈いたしました。 ６月に同校吹奏楽部の定期演奏会が無事開催され、その写真が届きましたので以下の通りご報告申し上げます。

 

石巻港に近接する同校は、津波により大きな被害を受けました。

震災発生から3日間、生徒約600名と避難してきた1000名以上の住民が、食料を分け合いながら救助を待ち続けました。

 

浸水は5日間に渡り、1階の部室で練習に励んでいた吹奏楽部の生徒たちは避難して無事だったものの、教材や備品の多くが水没してしまい持ち出せなかった楽器や譜面台、部品など全て失なってしまい、後日発見された楽器も、海水による錆びや泥にまみれた状況となり使用出来ず、地元楽器店も被災していたため修理の依頼もできない状況でした。

2011年7月、当会は御社をはじめとする企業・団体等からのご寄付をもとに、楽器メーカーや地元取次店の協力を得て、同校他3校と宮城県石巻地区吹奏楽連盟のために合計75種類117点の楽器類を購入。東京藝術大学の松下功教授らによる、夏の全日本吹奏楽コンクールに向けた演奏指導も行いました。

8月には、仙台市や石巻市の被災者の方々800名を招待して「心のコンサート＜希望＞」を開催。石巻好文館高校吹奏楽部にも出演していただきました。

（指揮：秋葉広人先生）

 

 

 

 

 

大震災から3年目を迎えた今年になっても未だに不足している楽器があると伺い、この度クラリネット3台を地元楽器店から購入。新年度の部活動に間に合うよう同校に寄贈いたしました。

 

去る6月2日、8回目となった吹奏楽部定期演奏会が近隣の遠田郡にある美里町文化会館で開催され、20名の新1年生を含む53名の吹奏楽部部員が、行進曲やメドレー、オペレッタなどさまざまなタイプの曲目を披露しました。

今年は例年以上に1年生の入部が多かったとのことに加え、震災を乗り越え、熱心に練習に取り組む生徒たちを今後も応援していきたいと考えております。

 

【支援実施情報】

支援先　： 宮城県石巻好文館高等学校

校長： 澤田　可知先生、吹奏楽部顧問： 秋葉　広人先生

2013年度部員： 53名

寄贈品　： ヤマハクラリネット　YCL853Ⅱ　３台

納品日　： 2013年4月9日

協　力　 ： サルコヤ（株式会社福助屋商店）