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サンキョー株式会社からのお知らせ

社会福祉法人さぽうと21 被災地支援活動報告

宮城県石巻市北上町十三浜 吉浜・熊野神社の祭り「神輿渡仰」の開催
(2014年4月27日開催)


宮城県石巻市北上町十三浜は北上川の河口に位置しています。山々が海岸近くまで迫り、入り江や湾が多く、複雑に入り組んだ海岸線が続くリアス式海岸になっています。その中の集落のひとつ吉浜には熊野神社のお祭りがあり、4年に一度、重さ200kgを超える神輿を若者20名が担ぐ「神輿渡仰」という伝統行事が130年以上続いてきました。神輿を担いで100段以上の階段を降りたり、前後の担ぎ手が互いに神輿を強く押し合い力を競ったりと、荒々しさが祭りの見どころでした。しかし少子化の進行で担ぎ手の確保が困難となり、2001年の開催を最後に途絶えていました。

 

東日本大震災の発生前は、56世帯が吉浜に暮らしていましたが、津波による壊滅的な被害を受けて地域一帯が災害危険区域に指定され、人口流出に拍車がかかりました。住宅の明かりが少なくなり治安の心配が高まる中、住民の方々の要望を受け、2013年12月にサンキョー株式会社様のご寄付をもとに防犯灯15台を設置いたしました。その点灯式で「神輿渡仰」が話題になり、この伝統行事の復活を目指すことになりました。 約4ヵ月間に渡る準備の後、好天に恵まれた2014年4月27日、13年ぶりに神輿渡仰が行われました。吉浜にお住まいの方(2014年4月時点で15世帯)のみならず、石巻市外や宮城県外に転出された方々も吉浜に駆けつけ、総勢60名ほどの観客が神輿渡仰を楽しみました。当会からは樋口 静子(理事)と高橋 敬子(理事・事務局長)が出席いたしました。吉浜自治会には、参加が叶わなかった元住民から多くの応援メッセージが届きました。最大の懸念事項だった神輿の担ぎ手も、吉浜に縁のある方や石巻市の「稲井オヤジの会」の皆様にご協力いただき、28名も集まりました。

 

神輿の一行は、災いを除くと言われる「じょうさい」の掛け声を響かせながら、吉浜周辺を巡行。吉浜から約3km離れた「にっこりサンパーク」(震災当時には災害対策本部が置かれた)の仮設住宅団地の集会所では、40名前後が神輿の到着を歓迎し、13年ぶりの荒々しい神輿の揉み合いに大きな声援を送りました。お祭りのおかげで、散り散りになっていた住民が再びひとつにまとまった、と多くの方が仰っていました。
住民の転出や高齢化によって、多くの方が神輿渡仰の復活は困難だと感じていたようです。実行委員長を務めた吉浜自治会長 佐藤 良正様は「準備はとても大変でした。昔と違って実行委員会の人数も少なく、一人ひとりの責任も大きいものでした。開催できて本当にうれしく、支援してくださった方々に感謝しています。いつかまた、若い人達がお祭りを復活させてくれることを期待したいです」と仰っていました。

 

今回最高齢の担ぎ手となった男性は「昔はタイミングが合わず、神輿を担いだ経験がありませんでした。慣例として担ぎ手は10~20代の若者と決まっていましたが、今回お祭りが復活すると聞き、絶対に自分で担ぎたいと思いました。夢みたいな1日でした」と話してくれました。また、他の地域へ転出された女性は「また吉浜で神輿渡仰が見られるなんて信じられません」と涙を流していらっしゃいました。
100段以上の階段を降りる神輿

100段以上の階段を降りる神輿

「原境」での勇ましい揉み合い

「原境」での勇ましい揉み合い。道路には工事資材が積まれている。

神輿の行列を導く太鼓

神輿の行列を導く太鼓。(2014年4月27日)

「にっこりサンパーク」仮設住宅前での揉み合い

吉浜から約3kmの「にっこりサンパーク」仮設住宅前での揉み合いに、大きな声援が送られました。

熊野神社で揉み合う担ぎ手たち

再び戻ってきた熊野神社でさらに激しく揉み合う担ぎ手たち。

13年ぶりの神輿渡御を無事に終えた皆さん
13年ぶりの神輿渡御を無事に終え、皆さんほっとした表情を浮かべています。

 

 

開催日時 2014年4月27日
開催場所 宮城県石巻市十三浜字吉浜 及びその周辺地域
主  催 吉浜自治会(会長: 佐藤 良正氏)
協  力 稲井オヤジの会(代表: 千葉 政徳氏)
AAR Japan [認定NPO法人 難民を助ける会]
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