被災した岩手県大船渡市障がい者福祉事業所「かたつむり」の再建に向けて
（2015年9月/岩手県大船渡市にある建設予定地等を視察）

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サンキョー株式会社様には、2011年3月の東日本大震災発生直後より、岩手・宮城・福島の東北三県における被災地救援・支援活動に多大なるご支援を賜り、深く御礼申し上げます。

震災から4年半を経た今、大津波により活動場所を流失した障がい者福祉事業所のひとつ、「かたつむり」は、仮設事業所での活動を続けながら、AAR Japan [難民を助ける会、当会の姉妹団体]と当会の協力により、恒久的施設の建設に向けて、第一歩を踏み出しました。
以下、簡単ではございますが、その進捗状況をご報告させて頂きます。

「かたつむり」は、障がい者が自由度の高い、いきいきとした共同生活を送れる場所を目指しています。震災前から開設準備に入り、2011年10月には本格的に活動を開始する予定でした。
しかし、同年3月に発生した東日本大震災の津波により設備が流出しました。そのため、現在はプレハブの仮事業所で活動を続けています。

震災から4年が経過し、大船渡市でも土地の整備や移転等の復興事業が本格化してきました。その事業において「かたつむり」の仮事務所が津波浸水想定区域に指定され、事業所を移転する必要が生じました。しかし、新しい事業所の建設資金が不足しており、AAR Japanと当会は、資金調達のためのウェブサイトを構築することにいたしました。

複数回の打ち合わせを経て、9月28日～29日にかけて、建築家、ウェブサイト構築の専門家等とともに「かたつむり」を訪問。新事業所を建設する土地や周囲の環境、現在の施設利用状況の詳細などを確認してまいりました。打ち合わせでは、建築家の方からの新しい設計案をもとに、現在までに顕在化した問題点や疑問点を解消するべく、「かたつむり」職員との活発な議論が行われました。

打ち合わせに参加した職員の方からは、「新しい事業所では、利用者全員が快適で理想的な環境で生活できるようになることを期待しています。また、現施設の規模の関係でやむなく制限をしている地域の障がい者の受け入れも可能となるため、利用者が増えても職員の目が行き届く、利便性の高い施設にできるよう、一緒に考えていきたいと思っています」と話していました。

資金調達プロジェクトは始まったばかりですが、複数年に亘って継続する予定となっております。本件につきましては、これからも最新の状況をご報告差し上げたいと存じます。

 

支援先	非営利型一般社団法人 かたつむり
所在地	岩手県大船渡市赤崎町佐野84-4　（※仮設事業所）
支援先の事業	就労継続支援Ｂ型 （知的・精神・身体）、日中一次支援
利用者数	27名 （2015年9月末現在）
視察日	2015年9月28日～9月29日
視察内容	恒久的施設の建設予定地の視察、設計や施設の利用状況などに関する協議
協力	AAR Japan [認定NPO法人 難民を助ける会]

 

建設予定地と打ち合わせの様子

新事業所建設場所西側からの写真
（2015年9月29日）

打ち合わせの様子。施設の利用方法や利用者の希望は設計に大きく関わるため、
入念に聞き取り・調査を行う必要があります。
（2015年9月29日）