福島県南相馬市の仮設住宅での
理学療法士によるマッサージとお茶会の実施
(福島県南相馬市、2015年11月28日~29日開催)
2011年3月11日の東日本大震災発生から、まもなく5年が過ぎようとしております。これまで、サンキョー株式会社様には、震災直後より長期間に渡ってご支援を頂き、被災地にてさまざまな活動を行ってまいりました。改めて深く御礼申し上げます。
5年目を迎えた2015年度は、津波による甚大な被害を受けた地域で、震災前からの活動を継続している障がい者福祉事業所に対する支援や、仮設住宅での避難生活が長期化している方々への心のケアと健康維持を目的とした活動などを行ってまいりました。
今月は、福島県南相馬市の仮設住宅における支援活動についてご報告させて頂きたいと存じます。
当会の姉妹団体AAR Japanは、東日本大震災直後より、支援から取り残されがちな障がい者や高齢者のための支援活動を実施しています。
2011年7月からこれまで、岩手県、宮城県、福島県の3県の仮設住宅にお住まいの方々を対象に、マッサージとお茶会を継続的に開催しており、当会もその活動に協力してまいりました。
理学療法士や作業療法士によるマッサージと、カウンセラー(日本産業カウンセラー協会所属)による傾聴活動によって、長期の避難生活を強いられている方々の心身のストレスを少しでも和らげることを目的としております。
今回ご報告させて頂く福島県南相馬市には、ご承知のとおり、震災による原子力発電所事故の影響で避難を余儀なくされた地域に住んでいた方がいらっしゃいます。
2015年11月にマッサージの提供とお茶会を実施した2ヵ所の仮設住宅(牛河内第四仮設住宅、小池原畑第二仮設住宅)は、南相馬市鹿島区役所から、支援が特に不足していると紹介された仮設住宅です。
これらの仮設住宅には、震災前に住んでいた地域の除染が終了し、戻る許可が下りる見込みの方と、国からの帰還許可が出ないために震災前とは異なる地域への移住を決めた方が混在して避難生活を続けています。
帰還予定の方と移住することになった方が今後の生活について話をする場面では、なんとも言えない雰囲気になるのを感じます。
一方で、長期に渡って訪問を続け、理学療法士や作業療法士によるマッサージとお茶会の開催を継続することで、仮設住宅の方々との交流が深まり、和やかな雰囲気で活動が進むようになっています。
参加した50代の女性は、「膝が痛かったのですが、先生の施術と運動指導で痛みが取れました。(今後は)故郷には帰らずに、(別の地域に)土地を購入しました。
大工さんが忙しく、新築の完成は3年ほど後になりそうです。人がいない村では、泥棒や犯罪が心配です」とお話し下さいました。
AARR Japanと当会は、このような活動を引き続き実施していく予定でおります。
開催地 |
牛河内第四仮設住宅、小池原畑第二仮設住宅 福島県南相馬市内 |
開催日 | 2015年11月28日~11月29日 |
参加者数 | 51名 |
支援内容 | 27名 (2015年9月末現在) |
視察日 | 2015年9月28日~9月29日 |
視察内容 | 理学療法士や作業療法士によるマッサージとお茶会の開催 |
協力 | AAR Japan [認定NPO法人 難民を助ける会] |
理学療法士(AAR Japan職員)に よる、仮設住宅にお住まいの方への マッサージの様子 (2015年11月28日、牛河内第四仮設住宅にて)
仮設住宅の方々がお昼ご飯を作って 来て下さり、皆で会食会となりました。 (2015年11月29日、小池原畑第二 仮設住宅にて)